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[生物編]第1種放射線取扱主任者の勉強法!~考え方と押さえておくこと~

今回は、第1種放射線取扱主任者の生物について勉強していくうえで押さえておきたいことを紹介していきます!

本記事の内容

  • 勉強を行う前の事前知識
  • 考え方と押さえておきたいこと
  • まとめ

社会人となって生活リズムを意識して働いています!

こそあど(@ksad510310)と申します。

前回、化学についての勉強方法を記事にしました。

[化学編]第1種放射線取扱主任者の勉強法!~考え方と押さえておきたいこと~ 本記事の内容 勉強を行う前の事前知識 考え方と押さえておきたいこと まとめ 社会人となって生...

今回は、生物について考え方や押さえておきたいことをザックリと説明していきたいと思います。

 

勉強を行う前の事前知識

第1種放射線取扱主任者の試験がどんなものかというと、

生物学のうち放射線に関する課目

  1. 試験時間:1時間50分
  2. 問題数:五肢択一式 30問(30点)、多肢択一式 2問(30点)(60点満点)

といった内容です。

前回の化学と同様に、令和元年度から物理・化学・生物にまとめられていた課目から大問2つをまとめた課目になりました。

生物は、基本的に計算問題がめったに出ないですし、生物を学んでいた人にとっては勉強しなくても4割くらいは知識で解けるくらいには有利になります。

私の意見として、物理・化学・生物をまとめていてくれた方が物理での失敗を、ある程度生物でカバーできたのにと思いました。

それくらい生物選択の方にとっては、得点源として見てよい課目といえます。

生物の問題の特徴としては、

  • 確率的影響と確定的影響の分類、しきい線量、身体的・遺伝的影響など
  • 吸収線量の値に対する体への変化(分子、細胞、組織・臓器、個体レベルまで)
  • 胎児への影響
  • 放射線の物理的・化学的な修飾作用について
  • 生物領域の放射線の利用や体内被曝について

といった部分になります。

 

放射線が体に及ぼす適切なイメージを頭に入れることが重要となります。

また吸収線量の値どのような部位どのような影響を及ぼすのかというのも意外と覚えるのは大変です。

そのあたりを踏まえ説明していきます。

 

考え方と押さえておきたいこと

生物では、勉強はじめならば、まずは次のことを意識していくとよいでしょう。

  • 放射性核種に対する身体の蓄積部位の対応
  • 細胞レベルの放射線への影響
  • しきい線量の暗記
  • 生殖関係の放射線の影響

といったことです。

基本的には、暗記する部分が多いので暗記する部分をいかにしっかり覚えられるかが点を取れるか取れないかの基準になります。

 

放射性核種に対する身体の蓄積部位

放射性核種の蓄積部位の問題は、結構な頻度で出題されるため覚えておけば1,2問は正解できるのではないかと思います。

放射性核種 分布臓器
32P
90Sr
137Cs 全身
222Rn
60Co 肝臓、脾臓
226Ra
131I 甲状腺
210Po 肝臓
241Am 骨、一部肝臓
239Pu 肝臓、肺
59Fe
放射線 がん
ウラン 肺がん
胸部X線 乳がん
トロトラスト(二酸化トリウム) 肝臓がん
ラジウム 骨がん
頭部白癬X線治療 皮膚がん

といった部位に蓄積されていきます。

もっと他にも放射性核種によって集積する部位の対応が問題で出される可能性はありますが、その時には逐次メモしていきましょう!

骨の覚え方は、骨がリン酸化カルシウム(CaPO3)で構成されているので、リンカルシウムの同族元素がカルシウムと間違って骨に集積してしまうと覚えると良いです。

 

同時にがんについてもよく出る問題なのでこの対応を覚えておくと良いですね!

 

細胞レベルの放射線への影響

細胞レベルの放射線への影響は、主に直接作用間接作用についての放射線の種類による適切なイメージ理解ができると大丈夫です!

簡単に説明すると、

低LET放射線(軽い粒子の放射線)→ラジカル(・OH)→ DNA損傷

高LET放射線(重い粒子の放射線)→ DNA損傷

といった感じで、

軽い(γ線、X線、β線など)は放射されても軽いので直接ダメージを与えられないのですが、その周りに取り巻いているH2Oをラジカル化して・OHにすることで間接的に損傷させるというもの。

想い(α線、重粒子線など)は放射されると重いため、直接DNAを損傷してしまうというもの。

この基本を理解して、酸素が加わったり、グルタチオンが加わったりした時にどうなるか?

放射線は、1本差切断にするか?2本差切断にするか?

といった問題を解答していくだけになります。

 

しかし、DNAの損傷応答の部分も同時に覚えないといけません!

細胞周期チェックポイント非相同末端結合、相同組み換え修復などの修復の過程で起きる遺伝子変異などもセットで理解しましょう。

 

しきい線量の暗記

しきい線量の暗記は、線量の暗記と対応した放射線障害をセットで覚えなければいけません。

ただやみくもに覚えても意味がないので、まずどの臓器や組織が放射性感受性が高いかというところから覚えるのを始めてください。

感受性の程度 組織
最も高い リンパ組織、骨髄、生殖腺、
高い 小腸、皮膚、毛細血管、水晶体
中程度 肝臓、唾液腺
低い 甲状腺、筋肉、結合組織
最も低い 脳、骨、神経組織

といった関係があります。

皮膚の放射線影響だと、

線量 放射線影響
3 Gy以上 脱毛
3~6 Gy 紅斑・色素沈着
7~8 Gy 水疱形成
10 Gy以上 潰瘍形成
20 Gy以上 難治性潰瘍

といった関係と

程度 線量(Gy) 潜伏期 主な症状
第1度 2~6 Gy 3週間 皮膚の乾燥、脱毛
第2度 6~10 Gy 2週間 充血、腫脹、紅斑
第3度 10~20 Gy 1週間 高度の紅斑、炎症、水疱からの湿性皮膚炎
第4度 20 Gy以上 3~5日 進行性のびらん、潰瘍

といった関係を押さえていってください。

この皮膚に関する対応は、頻出なので覚えておけば1,2問は正解できます。

 

生殖関係の放射線の影響

これも毎回出題されるところなので絶対に押さえておきたいですね。

生殖器への放射線影響母体が妊娠中の胎児への影響などです。

胎児の影響だと時期特異性といって

  1. 着床前期
  2. 器官形成期
  3. 胎児期

に分かれています。

胎生期の区分 期間 発生する影響 しきい線量(Gy)
着床前期 受精8日 胚死亡 0.1
器官形成期 受精9日~受精8週 奇形 0.1
胎児期 受精8週~25週

受精8週~40週

精神発達遅滞

発育遅延

0.2~0.4

0.5~1.0

全期間 発がんと遺伝性影響

といった関係を覚えていきましょう!

 

基本的には、以上で挙げたことを「覚える!覚える!また、覚える!」といったことの繰り返しなので理解してください。

 

少し短かったかもしれませんが、生物で押さえておくことかなと思います。

以上で、個人的な考え方と押さえておくところを終わります。

 

まとめ

生物に関しては、他の課目よりもかける時間を少なくしても大丈夫だと思って個人的に勉強していました。

計算問題がないので、アプリで問題を何周も解きまくっていたら全問正解できるくらいには覚えることができました。

ぜひ、紙とアプリを並行して勉強していけると良いと思います。

 

ちなみに、令和2年度の放射線取扱主任者試験が延期していたことに気が付きませんでした。

https://www.nustec.or.jp/news/pdf/20200428.pdf

12月以降になるそうですね。

コロナの影響でいろいろな方が振り回されていますが、無事合格できるように祈っています。

これからも頑張ってください!

考え方と押さえておくこと

  • 放射性核種に対する身体の蓄積部位の対応
  • 細胞レベルの放射線への影響
  • しきい線量の暗記
  • 生殖関係の放射線の影響