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[実務編]第1種放射線取扱主任者の勉強法!~考え方と押さえておくこと~

こそあど
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今回は、第1種放射線取扱主任者の実務について勉強法と押さえておくことを紹介していきます!

本記事の内容

  • 勉強を行う前の事前知識
  • 考え方と押さえておくこと
  • まとめ

社会人となって生活リズムを意識して働いています!

こそあど(@ksad510310)と申します。

前回は、物理についての勉強方法を紹介していきました。

[物理編]第1種放射線取扱主任者の勉強法!~考え方と押さえておきたいこと~ 本記事の内容 勉強を行う前の事前知識 考え方と押さえておくこと まとめ 社会人となって生活リ...

今回は、実務について考え方と押さえておくことを紹介していきます!

勉強を行う前の事前知識

第1種放射線取扱主任者の実務がどんなものかというと、

第1種放射線取扱主任者としての実務に関する次に掲げる課目

イ 放射性同位元素及び放射性発生装置並びに放射性汚染物の取り扱い並びに使用施設等及び廃棄物詰め替え施設等の安全管理に関する課目

ロ 放射線の量および放射性同位体又は放射性発生装置から発生した放射線により生じた放射線を放出する同位元素による汚染の状況の測定に関する課目

ハ 放射性同位元素等又は放射性発生装置の取り扱いに係る事故が発生した場合の対応に関する課目

  1. 試験時間:1時間40分
  2. 問題数:多肢択一式 6問(60点満点)

とあるように、中々複雑な内容となっています。

以前の課目でいうと管理測定技術の部分にあたりますが、少し問題の出され方が変わっているかなと感じました。

物理化学生物と違って、実際の状況を想定した分析などの方法を問われるものが多いので、現場を知らない人にはなかなか厳しいようにも感じます。

そういう方は、積極的に短期課程のセミナーや施設見学ができるチャンスなどに参加していくと良いでしょう!

実務の問題の特徴としては、

  • 機器測定の原理・方法
  • エネルギー分析
  • 放射線汚染などの放射線管理
  • 頻繁に使用される放射性核種の使い方・知識
  • 被ばく者への対応

など、基本的には機器を用いた計測、また計測する核種の性質・物性などを理解して適切に対応できるかという問題が多いです。

また、施設管理、被爆者に対する対応もあり、広範な知識が必要になるかと思います。

しかし、ザックリ6問の中で原理よりな問題2問、反応よりな問題2問、被ばくに関係する問題2問といった感じなので解いているうちになんとなく問題の解き方、勘所が見えてくると思います。

私は、勉強しましたがそこまで不安になるほど間違えることもなかったので周回して経験で押し切ることができそうな課目かと感じます。

 

それでは、実務について説明していきます。

考え方と押さえておくこと

勉強をしていくうえで重要なのは、どんな機器を用いて測定しているかということ。

また、機器の特徴、原理、使用できる範囲の対応をしっかりと頭に入れないといけません。

基本的なところで理解しておきたいことは次のことです。

  • どのような量を測定するのか
  • 比例計数管の印加電圧ごとの領域の把握
  • 固体・液体の検出器
  • 個人被ばく線量の検出器
  • 被ばく管理に用いる量と基準
  • 場所の管理

といったところです。

詳しくは、テキストを見ながら勉強を進めてください。

 

どのような量を測定するのか

放射線を測定するといっても何をどのように測定するのかよくわからないと思います。

実際、放射線っていまいち実感がわかなくてどのように数値として表すのか最初はわかりませんでした。

ここで求めていくのは、大きく分けて5つあります。

  • 吸収線量D [J/kg] = [Gy]
  • 線量当量H [Sv]
  • 1cm線量当量、3mm線量当量、70µm線量当量
  • カーマK [Gy]
  • 照射線量X [C/kg]

この5つには、それぞれ対応した計測する目的物があります。

 

吸収線量 D:ある物質が放射線から与えられるエネルギー [J/kg] = Gy

放射線、物質の種類によらずこの表現を使うことができます。

 

線量当量 H:放射線の種類による生物に対する影響の違いを加味して、同じ数値なら同じ生物学的影響を与えるようにしたもの。[Sv]

線量当量 Hは、生物の組織の吸収線量 Dから H = DQ として表せる。

Qは線質係数と呼ばれていて、放射線の性質による生物学的な影響の強さを表す値。

 

1cm線量当量、3mm線量当量、70µm線量当量:

人の軟組織に等価な物質で作られた直径30cmの球(ICRU球)に並行で一様に入射する放射線を照射したときに、その球面からそれぞれ1cm,3mm,70µmの深さにおける線量当量。[Sv]

基本的には、

1cm線量当量:γ線、中性子線

3mm線量当量:比較的エネルギーの高いβ線、低エネルギーX線

70µm線量当量:エネルギーの高いa線

 

カーマ:電荷をもたない放射線、γ線やX線、中性子線に対して定義される物理的な数値。

kinetic energy released in materialの略

どのような物質にも使用できる。[J/kg] = [Gy]

 

照射線量X:カーマとは違い、光子が空気と相互作用する場合に対して定義される。[Q/kg]

Qは、微小な質量の空気から光子によってたたき出されたすべての電子が、空気中で完全に止まるまでに生成する電子ーイオン対の全電荷量を表している。

 

この5つの区別が完ぺきにできれば理解度がかなり捗ります。

まずは、これらの区別を確実にできるようにしましょう!

 

比例計数管の印加電圧ごとの領域の把握

これは、私の個人的な苦い思い出があるので表記しておきます。

気体の検出には、電離箱比例計数管GM計数管といった測定器を使うのですが、それぞれ当然条件による用途が存在します。

放射線豆知識より

上の図のように、印加される電圧によって測定できる領域が変わるということです。

これを理解していないと、

気体をはかるやつだから電離箱だな

とかいう勘違いが起きたりします←。

気をつけましょう!

 

固体・液体の検出器

固体・液体の検出器は主にシンチレーションカウンタといわれるものを用います。

一番頻出で出てくるのは、NaI(Tl)シンチレーションカウンタですね。

原理について簡単に説明すると、

シンチレータに入射するγ(X)線によってたたき出された電子は、結晶中で電離や冷気を起こす。これが元に戻る過程で、シンチレータは吸収したエネルギーに比例した強度の光(シンチレーション)を発する。添加されたタリウムは活性化物質(アクチベータ)と呼ばれ、吸収したエネルギーが光として放出されやすいようにする。

詳しい仕組みに関しては、各自調べていただけるとありがたいです。

 

この装置を用いて、エネルギーの測定を行ったときの図表の読み取り方を押さえておくようにしましょう!

 

また、代表的なシンチレータの特性は、最大発光波長減衰定数などたまに問題で出題されるので注意して覚えましょう!

 

個人被ばく線量の検出器

この検出器は覚えにくく、試験でも間違えたところを覚えています。

検出器の種類は、

  • 蛍光ガラス線量計
  • OSL線量計
  • 熱蛍光線量計
  • フィルム線量計
  • 固体飛跡検出器
  • 電子式個人線量計

と結構多種な種類があります。

大学に通っている方は、医学部近くを通ると医者の方が胸ポケットなどに、つけているものを見たことがある人もいるのではないでしょうか?

これらのそれぞれの特徴を覚えて特徴を提示されただけで、この線量計だなと答えられるようにしておくことが望まれます。

 

これまでに出てきた放射線検出器をしっかりと記憶し、

どの相で使うのか?測定対象は?特徴は?という部分をよく理解してください。

 

被ばく管理に用いる量と基準

昨年の問題でも出された部分ですが、被ばくの管理には防護量実用量が定められています。

防護量(放射線防護のために用いられる量):組織の放射線感受性等に基づく重みづけがされている直接測定可能な量ではない。実行線量と等価線量がある。

実用量:測定可能な量。周辺線量当量、方向線量当量、個人線量当量がある。

 

場所の管理

場所の管理は、細かい施設の放射線の条件放射線障害を起こさないための措置などが問題として出されます。

外部放射線の線量当量 放射線同位元素の濃度 表面汚染密度
施設内の常時人の立ち居る場所 実行線量で1mSv/週 1週間の平均濃度が告示別表の空気通濃度限度 a核種:4Bq・cm^-2

a線を放出しない核種:40Bq・cm^-2

管理区域の境界 実行線量で1.3mSv/3月 3月間の平均濃度が告示別表の空気中濃度限度の1/10 a核種:0.4Bq・cm^-2
a線を放出しない核種:4Bq・cm^-2
病院又は診療所の病室 実行線量で1.3mSv/3月
工場又は事業所の境界及び工場又は事業所内で人が居住する区域 実行線量で250µSv/3月
排気口、排水口 排気・排水の3月間の平均濃度が告示別表の濃度限度

といった内容になります。

一部は、法令編でも記載した内容になりますが大事なので再度記載しておきました。

[法令編]第1種放射線取扱主任者の勉強法!~考え方と押さえておくこと~ 本記事の内容 勉強を行う前の事前知識 考え方と押さえておくこと まとめ 社会人となっ...

 

以上で、考え方と押さえておきたいことになります。

実務という新しい名称ですが、以前と変わらず勉強していけば大丈夫です!

 

まとめ

実務は、今までの管理測定技術の部分をやっていけばいいのですが、試験の時には少しずれた感覚を味わうかもしれません。

そのため、それに備えて一層知識を厚くしておかなければいけないです。

ですが、基本的に物理化学生物と被る範囲もあるので、前にも述べたように並行して勉強していくことをお勧めします。

毎日定期的に少しずつ勉強して、知識と経験を積み重ねていきましょう!

考え方と押さえておきたいこと

  • どのような量を測定するのか
  • 比例計数管の印加電圧ごとの領域の把握
  • 固体・液体の検出器
  • 個人被ばく線量の検出器
  • 被ばく管理に用いる量と基準
  • 場所の管理