ビジネス書

[書評]上手く会話が続かない学生・社会人のための「話し方」の心理学

相手にうまく伝わるように会話を進めたいけれどどんなことを意識したらいいのだろうか?

本日はこのような疑問を解決する書籍を紹介していきます。

本記事の内容

  • 著者の紹介
  • 内容説明
  • 学生視点で大切なところ・気づき
  • まとめ

大学院に通い、研究をしながらブログを書いています。

こそあど(@ksad510310)と申します。

就職活動や研究室内での会話の仕方について見直そうと思ったときに読んだ本について書いていきます。

読んでほしい人

  • 周りの人との会話がうまくいっていない人
  • 物事を適切に伝えたい人

 

著者の紹介

 

本書の著者 ジェシー・S・ニーレンバーグ氏は、産業心理学者であり、心理学博士を取っている方です。

ニューヨーク大学などに手心理学と対人関係について教鞭をとる傍ら、1952年にトレードウェイ・サイコロジカル・サービスを設立。

企業向けに心理学的な見地に立った人事コンサルティングを行っていたようです。

海外で、1963年に「Getting through to people」という題名で出版されたものが題名を日本語訳して出版されました。

他の書籍を出版されていないか探したのですが、この一冊がとても広く読み継がれているようで検索ではなかなか発見できませんでした。

ニーレンバーグ氏自身の情報も名前からは検索できなかったので、詳しい経歴までは知ることができませんでした。

主に、対人術のワークショップを頻繁に開催して、ビジネスと心理学をつなぐ分野で活躍されていたとのことです。

 

内容説明

会話の仕方

本書では、「話し方」の心理学と銘打っているように、主にビジネスシーンでの上司・部下の間での話し方取引先との間での会話の仕方に重点を置いて話が進められます。

半世紀ほど前の本になるので、内容も古いんだろうなと思って読みました。

けれど、日本語訳が適切に書き換えてくれたため、現代でも本質的な部分は変わらないということを気づかせてくれる一冊です。

本書は、

  1. 人と分かり合うことのむずかしさ
  2. 会話に乗ってもらうために
  3. 人の考えを引き出す
  4. 人の感情にどう向き合うか
  5. 言葉に託されたメッセージを読む
  6. 思考を伝え、相手からフィードバックをもらう
  7. 話を聞いてもらうために
  8. 頭をはたらかせる
  9. 相手の抵抗にどう対処するか
  10. 発言の意図をつかむ
  11. 会話におけるギブ・アンド・テイク
  12. 複数の聞き手に意思を伝える
  13. 説得の手法

の13章の構成で書かれています。

本書内では、逐次場面を想像してもらうため「部長・部下」「営業マン・担当者」などの会話部分を文字に起こしてくれています。

お互いの会話と感情を理解しながら、適切に伝えたいことを伝えるためのコツを心理学的観点から説明していくれます。

周りの人間関係における意思疎通の仕方を見直すにも良い内容となっています。

 

学生視点での大事なところ・気づき

視点・気づき

本書は、基本的に社会人ではありますが、初対面の人や日常的な会話にも応用できる心理学的テクニックがちりばめられているので、その中から私が大事だと思ったところを少し紹介します。

 

大事なところ・気づき①

『2章 会話に乗ってもらうために』 会話に乗ってもらうための3つの方法

会話を始めるときってものすごく緊張しますよね。

逆に、会話を持ちかけられるときも少し身構えてしまいます。

そうした行動で意思疎通を阻む要因は、私たちの想いや願望に、

  1. 変わることの抵抗感
  2. 自分の考えを優先させ、相手の意見に耳を傾けない
  3. 先入観を持った聞き手
  4. 根拠のない推測
  5. 根強い秘密主義

があるためだと述べています。詳しくは、本書にて。

その会話における障壁を取り除く方法が3つある。

  1. 会話の目的を告げてから会話に入る
  2. 相手の気持ちを尊重する
  3. 的外れの質問を受け止め、なぜそのような質問が来るのか考える

会話をしてもらえない事の理由は、話し手への信頼が薄いからである。

実際、初対面の人への信頼なんて皆無に等しくて、ツイッターでも突然DMを送ってくる人などいるのですが、自分勝手なボールを剛速球で投げてくる人が多くてとても不安になります。

記事を読んで下さり、勧誘目的でなく感想を伝えてくださる方との落差が大きくて一度方法を変えてみた方が良いのにと思ってしまいます。

つまり、相手の気持ちを考えず尊重していないということです。

考えるべきなのは、相手と自分が入れ替わったときに聞きたいことなのかということです。

話し手が、話したいことだけ話すのならば聞き手の意識は、すぐにその場を離れるでしょう。

話し手と聞き手の関心は必ずしも一致しないので、どちらかが考えをもって会話を成功させなければいけない。

 

大事なところ・気づき②

『第3章 人の考えを引き出す』 答えやすい質問から始める・質問を組み立てる

答えやすい質問とは、YesかNoで答えられる具体的にわかる質問です。

この章で話されていることから思い浮かべたのは、英語の勉強です。

英語の勉強をし始めたころは、YesかNoで答えられる問題を作って会話することを練習していましたが、それが会話の入り口の基本なのだと改めて思いだしました。

そして、より情報を引き出したいときは英語だと5W1Hを使います。

つまり、抽象的な質問をするということです。

人の考えを引き出すためには、「具体的な質問」「抽象的な質問」を意識的に使い分けて会話を進めることが大事だという話です。

その情報を引き出すテクニックとして4つのコツを紹介していました。

  1. イエスかノーで答えられない質問をする
  2. 「どう思いますか?」「どうやって?」という問い掛けの言葉をつける
  3. キーワードを復唱して相手に返す
  4. 要約して返す

まず、抽象的な問題を提起し、2番目に深堀します。

深堀した先で出た重要な事柄を、キーワードを具体的に質問しなおします。

そして最後に、相手の意見を要約して返答するという方法です。

覚えておくと、会話の幅が増えていきますね。

 

大事なところ・気づき③

『第10章 発言の意図をつかむ』 思考をゆがめないための5つの方法

思考をゆがめるということは、考え方が偏ってしまって想像や妄想で話を進めてしまうことです。

あらぬ不安や期待、嫉妬などによって発信される会話をに流されず、適切に聞き入れる力をつける必要があります。

この節では、適切に物事を判断するために次の5つの方法を提示しています。

  1. 何を前提に判断しようとしているのかを知る
  2. 数字に直す
  3. 白か黒かで分けず、グレーゾーンの中に位置づける
  4. 頭から決めてかからず、1つ1つについて柔軟に考え、正確に判断する
  5. 意見を述べるとき、誰かの意見を聞いた時には、裏付けを取る

以上の項目です。

本書での具体例から、事実に基づかない発言や決めつけに出会ったら、発言者の感情や願望が込められているものと解釈して割り引いて聞いた方が良い

-p. 236-

と結論付けています。

ふとしたストレスで感情や願望の入り混じった発言をしてしまうことは往々にしてあることなので、一度冷静になって自身の発言を見直す心がけをするべきですね。

 

まとめ

本書は、全米で40年以上語り継がれてきた名著であるため、生活全般の会話を網羅的に集めて解説しています。

読み終えるのは、読書になれていない方は苦労するかもしれません。

しかし、意識していけば確実に変わるテクニックが書かれているので、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?

大事なところ・気づき

  1. 話し手と聞き手の関心は必ずしも一致しない
  2. 人の考えを引き出すときには簡単な質問から広げていく
  3. 思考をゆがませないために感情や願望の入り混じった発言を割り引いて考える