メモの魔力を本屋で買おうか迷っているときに、
とパラパラ目次などをめくったら良書だ!と確信したので買いました
読み終わった今でも良書だと言えます。
本記事の内容
- 著者の紹介
- 内容説明
- 学生視点での大事なところ・気づき
- まとめ
大学院に通い、研究をしながらブログを書いています。
こそあど(@ksad510310)と申します。
本屋で見て気になった「The third door 精神的資産の増やし方 著:アレックス・バナヤン 訳:大田黒奉之」について紹介します。
読んでほしい人
- どう生きていくか悩んでいる学生
- キャリアについて行き詰まりを感じている社会人
著者の紹介
著者の紹介
— Alex Banayan (@AlexBanayan) September 12, 2019
アレックス・バナヤン氏は、19歳でシリコンバレーの投資家になった大学生。世界最年少ベンチャーキャピタリスト、米国クラウン・パブリッシャーズ史上最年少契約など多数の偉業を持っています。
さらに、ファーブス誌「30歳未満の最も優れた30人」、ビジネス・インサイダー誌「30歳未満の最もパワフルな人物」として選出、紹介されています。
同年に選出された著名人には、
- アリアナ・グランデ
- エマ・ワトソン
- マララ・ユスフザイ
- テイラー・スウィフト
などのよく耳にするような方々がいます。
では、いったいどのようなことをしてこのような有名な方と肩を合わせるほどの人物になったのかというのが本書に書かれていることになります!
内容説明
内容説明

本書の物語は、主人公である著者アレックス・バナヤンが大学一年生の時に医学部に通う中で、「どう生きたいのか?」という答えを探し求めるところから始まります。
大学の試験に追われ、図書館に籠る中、手に取ったビル・ゲイツの伝記から
と疑問を持ち、インタビューをするために行動し始める話です。
例えてみると、You tuberとして活躍している「カジサック」が有名You tuberの方に会いに行き、インタビューしていることに近いのかなと感じました。
「カジサック」もインタビューしていく中で、何か一つ学ぶことを目標にしていると言っていましたが、本書でも主人公がインタビューをしていく中で著名人から大きな影響を受け、成長していく過程がとてもよくわかります。
本書は、
- 行列から飛び出せ
- 裏道を駆ける
- インサイドマンを探せ
- ぬかるみを歩く
- サードドアを開けて
の大きく分けて5章の構成で成り立っています。
主に、資金を集めること、会いたい著名人の選定、著名人へのつながりを持つ方法などなどを行っていきます。
しかし、単純にインタビューをすると言っても多くの障壁があることを知ることができます。
人と話をするということの価値を再認識させられるような内容になっています。
学生視点で大事なところ・気づき
学生視点で大事なところ・気づき

本書で、大事なところは主人公のアレックス・バナヤンが目的を達成する中で多くの失敗や考え方の変化が起きる点です。
ビル・ゲイツにあうなんて荒唐無稽な挑戦にまず何をしたらいいか、どういう戦略を立てたのかという思考過程はとても参考になります。
その中で、特に大事だと思った点を挙げていきます。
大事なところ・気づき①
大事なところ・気づき①
『2章 裏道を駆ける』 「スピルバーグ・ゲーム」 フリンチ
ここで書かれていたことは、自分自身の実体験を振り返って共感する部分が多く、読みながらドキドキしました。
”フリンチ”とは、本書訳でも表されているように「萎縮」のことです。
とても偉大な人や有名な人、好きな人などの目の前に立つと緊張してしまって上手くしゃべることができなくなることを指しています。
アレックスは、最初のインタビュー相手に約束を取るため接触を試みるのですが、足が固まってしまい喉に何か大きなものでも使えているような状況になってしまう。
”フリンチ”は、拒否されることを恐れ、間違えることを恥じてしまう心に現れる。
しかし、アレックスはインタビュー相手の過去の自伝から”フリンチ”を克服するために一歩前へ動き出す。
そして、話をしだすと”フリンチ”は解けていくのでした。
そのような経験は人生の中でたくさんあって、大勢の前で話をしなければいけないときや口頭発表をしなければいけないときなど緊張するときがあります。
けれど、目的のため、自分が決めたことのため一歩踏み出してみると次第に”フリンチ”はいなくなるのだと気づきました。
大事なところ・気づき②
大事なところ・気づき②
『第3章 インサイドマンを探せ』 「エリオットの秘密」 転換点なんてない
主人公は、エリオット・ビズノーという起業家にミッションに関するアドバイスを求めた時の話です。
エリオットは、有名な著名人や起業家を集めたサミットを開催することのできるほど多くの人脈を形成しています。
「それほどの有名人たちとのつながりを持つためには、何か転換点があったのではないか」と主人公が尋ねるのですが、「転換点などなかった」と返します。
その理由が、「小さなステップの積み重ね」でした。
ここまでの答えなら、ありがちな誰でも言えそうな話だなと感じたのですが、その後のエリオットがアレックスを連れて会議などに連れて回るところは、エリオットがアレックスに転換点を作ってあげようとしているように感じました。
つまり、何が重要かというと「誰と知り合いになるか」がカギを握っているということ。
そして、その誰かが「どのような魅力的な体験を提供してくれるか」も重要だと感じました。
その後、エリオットはアレックスのメンターとなるのですが、私が社会に出た後、一人で生きていくかもしれないと考えた時、メンターとなる人物がいるとどんなに心強いだろうと思うようになりました。
人とのつながりは、生きていくうえで強い力を発揮すると改めて気づきました。
大事なところ・気づき③
大事なところ・気づき③
『第5章 サードドアを開けて』 「聖杯2」 売り込みのこつは?
ついに、ビル・ゲイツへのインタビューを約束することに成功したアレックスが実行するのですが、自分が聞きたいことがなかなかビル・ゲイツの口から出てこないと感じてしまう。
しかし、ビル・ゲイツは至って真面目にインタビューに答えていて、アレックス自身がその言葉から本質的な意味にたどり着けなかった。
その理由は、バズフィード世代に生まれていてインパクトのある言葉が重要だと思ってしまったからです。
これは、私のような現在の大学生世代にも言えて、とにかく抽象的だけどインパクトのある言葉というのがもてはやされてしまって具体的で的確な言葉というのが響かないときがあります。
けれど、この話から本質的な学びというのは具体的な言葉から生まれるのではないかと考えるようになりました。
誰かが適当に言ったきれいごとのような言葉に踊らされてはいけないです。
大事なところ・気づき④
大事なところ・気づき④
これは、どうしてもブログの中で書きたいし、記事を見た人にはこの本を実際読んでほしいと思ってしまう話でした。
『第5章 サードドアをあけて』 「偏見と葛藤」 いつだって男ばかり
主人公は、ジェーン・グドールという女性の動物行動学者にインタビューを試みます。
その中で、初めてアレックスが男性ばかりに目を向けていたことに気づきます。
インタビューした人は男ばかり。
女性が何を知りたいかを全く考えていなかったかのようなインタビューリストになっていることに気が付き、自分自身の中に偏見があったことを認めます。
女性と男性のキャリアというのは、男性からみたら同じように見えているのかもしれませんが女性からは全く違うのだと思います。

大半の男は、私たちの現実さえ認めていない。女性が直面している問題は、男には絶対わからない…みんなわかろうともしないからよ。
-p367-
今まで、女性の問題を直接的に考えたことはなかったですが、このエピソードを読んで少し思い返してみることが必要だと気づきました。
ぜひ、読んでほしい部分です。
まとめ
まとめ
本書の中で、心の中に引っかかるワードがとてもたくさんあって、人生の中で必要な学びが多いと感じました。
これから、私たち学生がしていくべきことは、常に良い環境を構築していくことだと考えます。
主人公のアレックスがインタビューしていく中で、彼の行動によって知り合いが増えていき、会話を進めていく中で学びの多い人生になっていく様子を読み進め、これが良い人生なのかもしれないと思わされました。
人々との会話で、その人の人生の”疑似体験”を味わっている。
そして、その”疑似体験”から大きな成長へとつながっていく。
とても面白い一冊でした。
大事なところ・気づき
- フリンチ(萎縮)を振り払うには強い思いをもって一歩踏み出すこと
- 転換点なんてものはなく、小さな積み重ねを作ること
- 人生におけるメンターが必要
- 本質的な言葉とインパクトのある言葉は違う
- 女性のキャリアについて直面している問題について考えたことがあるか?